朝ドラは昼ドラにはならない

わかってた!わかってたよ!!

カムカムは、朝ドラだってわかってたよ!

 

これが昼ドラなら、安子と稔がお互い思いあってても、二人は引き離されて稔はそのまま銀行頭取の娘と結婚してただろうし、そんな傷心の安子を勇が慰めるんでしょ?死んだ魚のような目をしたまんま稔が戦地に行ってから安子と勇が結婚するんでしょ?

で、頭取の娘は義母さんの前では優しいけど、裏では安子がなんか気に入らなくて、色々とやるんでしょ?ジメジメすんでしょ?孤独にさせるんでしょ?

戦地から帰ってくるのは稔のほうで、そこで安子が義妹になってる事に驚くけど、やっぱり忘れられなかった恋心が再燃しちゃうんでしょ?安子だってなんだかんだでそうでしょ?

そして、勇の戦死がわかって安子が再婚させられそうになったから、二人で駆け落ちすんでしょ?しばらく二人でひっそり暮らしてたけど連れ戻されたタイミングで戦死したはずの勇がひょっこり帰ってくるんでしょ?

その時には、すでにお腹の中にるいちゃんがいるんでしょ!?!?

ここから親子三世代に渡る、ドロッドロの愛憎劇が始まるんでしょーーーーー!

 

ハラハラ安子編、こんなくだらないことでも考えなきゃやってらんないほどツラい展開や悲しみもあったけれど、ドラマとしてこんなにのめり込む事ができるのは、楽しいな。るい編も(自分が)どうなってゆくのか。

あーカムカムが、朝ドラでよかった。

 

嵐の20年とちょっとに、想うこと

 

「嵐の曲聴くと元気になるんだよね」

 

そう、松本潤が呟いた時。

あ、やっぱ落ち込んでたんだ。と、心の中で確信したことを、今でも覚えている。

嵐がまだ、一日二回のアリーナツアーをしていた時、横アリは広いからと、よく地方まで出向いていた。(今聞くととんでもない発言のようですが、当時はそんなもんだった)

特に地方は関係者や偉い人が少なかったせいか、まだ若い彼らの雰囲気もユルユルだったりして。某大野さんのダンスの手の抜き方も微笑ましいもんだった。

忘れもしない発言のあったあの日、ツアー初日…ではなかったけど、それに近いくらいの松本潤のテンションは明らかに低く。

キャラ替えしてからごくせん風ではあったけど、MCで喋らない日もあったけど、それでも某大野さんよりは喋っていたはずだった。

何があったかなんてこちらは知る由もないが、一部での松本さんは確実に落ち込んでいた。

喪失感、みたいなものを抱えた普段の雰囲気と違う物を感じて、気づけばその時は松本さんをよく追っていた。

その日の二部の、MC中。

一部の頃よりはいくぶん元気そうな松本潤が、メンバーの会話中、急に口を開いた。

 

「嵐の曲聴くと元気になるんだよね」

 

確か、メンバーそれぞれが、テンションがあがるとか、好きな曲とか元気になる曲とかそんな話をしてた気がする。

コンサートの構成をしている松本さんは、コンサート前に自分たちの曲をずっと聴いていた。そしてそれをしているうちに元気になってきた。そう、話はじめた。

 

あ、やっぱ落ち込んでたんだ。そんで自分たちの曲で自分が励まされたんだ。その後ツアー中にみるみる元気になってゆく松本潤を見て、嵐の曲の力、スゲーな!と、ちょっと感心しながら眺めていた。

 

活動休止して、もうすぐ一年。

私は休止最初の一、二か月。嵐の曲を聴いていなかった。

アリーナからドームになりチケットも取れなくなり、どんどんと大きくなった嵐を昔とは違う気持ちでそれでも眺めてた嵐の曲を、休止前の配信を最後に。

聞かなかったのか、聞けなかったのか、わからない。

そんな時に、うたドン!のアプリを入れる事にした。ご存知の方もいらっしゃるだろうが、クイズイントロどん、的なアプリだ。

入門からコンプリートまで、イントロを聞きながら答えているうちに、ふと、あの日の松本さんの発言を思い出した。

 

「嵐の曲聴くと元気になるんだよね」

 

…ごめん、松本さん。正直あの時は何言ってんだコイツくらい思ってた気がするけど、その通りだったわー。なんとなく、嵐に対する喪失感?みたいなものが、イントロを聞いて思い出を甦らせるうちに、なくなっていた。

 

そんな訳で、今日は舞台挨拶つきの5×20の映画観てきました。

大野さん、お誕生日おめでとう!

カムカムエヴリバディ、雉真稔を知っていますか?

 


朝ドラ、見てます。

基本的に月ー土で録画しつつ、リアルタイムで見る事も多いです。カムカムは、深津さんご出演だし三世代ストーリーということで、楽しみにしつつもヒロイン以外の出演者を知る事なく事前番組もSNSも何も観ることなく初回へ。


第3話、爽やかハンサムで初恋の概念が服着て歩いてるような人が和菓子屋たちばなにやってきた。後で名前を録画で確認した時にほっくんやん!とびっくりしたのが遠い昔のようですが、まだ1か月も経ってない…。

ドラマの流れがそうなのだけど何年も見続けてる気分なのに、まだ4週目に入ったばかりの、濃縮還元っぷり。役者さんの力量と脚本と演出に毎日翻弄されつつ、今後の展開を前にふと、気になっていたことを思い出しました。


稔さんて、いつから安子ちゃん好きだったの?


8話最後に岡山まで追いかけて来た時、リアルに声出したもんな。え?そこまで思ってたの?妹みたいに思ってるのかと思ってた!アルデバラン聴きながらしんみり初恋の終わりを噛み締めてたのに!稔さんが松村北斗だと気づいた時以上のびっくりよ!

あれよあれよの怒涛の展開すぎて、安子ちゃん視点で見てたらいつからだったのか気づけなかったので、稔さん視点で。公式は見てないので(でてるのか?)あくまでドラマ見た個人的な見解です。


ヒロイン安子と雉真稔の出会いは、大学予科生として大阪から帰省して来た夏休み。家族への手土産を忘れた稔が、たまたま入った菓子屋さん。

自分とこの菓子が大好き!と力説する売り子さんは、客商売の娘らしくよく人をみてる。来店した時に涼むようにと扇風機を向けるさりげない優しさ。

安子と書いてあんこと呼ばれる売り子さんは、おはぎの話をしてくれた。

二度目の偶然は、たちばなのおはぎを気に入った父親からもたらされた。あんこと呼んでるのが、自分の弟だったこと、たまたま通りがかった外国人が英語で話しかけてきたこと。今度は稔がラジオの英会話講座の存在を教える。

三度目も、また偶然。書店で本を見ていた時に再会。自分が教えたラジオを聞き、紙に書き起こしていた。英会話を歌の様だと表現した彼女に、テキストの存在を教える。テキストをキラキラした表情で見つめる彼女を見る稔…。

ちょっと、はにかんだような、照れたよな仕草。

帽子触ってるし…。

(髪の毛をさわる、という行為。好きな女性に自分を良く見せたいという心理学的なアレ?)


え、ここジャネ???

堕ちた?気づかぬうちに恋に堕ちた?


実際、その後の展開を見ると自転車を押してゆく安子に声かけてるし。(二度目の再会も同じよなシチュエーションだったはずなのに!)

自転車の乗り方教えてあげる約束とりつけてるし!!

お互い、なんとなーく離れがたいよな別れ方だったし!!!

つか名前、初めて呼んだし!!!!

あっという間に自分のテリトリーである喫茶店に連れて来てるし!!!!!

自転車練習で、店番にきぬちゃん居た時、腕時計つけてんのに、時間に全然気づかなかったし!!!!!!

辞書あげちゃってるし!!!!!!

お土産口実に店まで一緒に帰って来てるし!!!!!!!!


まだ無自覚かわかんないけど、稔さんの初恋、もう始まってたやん。知らなかった。その後の勇ちゃんのファインプレーにより、会えない時間に愛、自覚したんだろうか。

お手紙書いていいですかのくだり、安子は黒目を泳がせながら不安げだけど、稔はもうしっかり安子ちゃん見てんだもんな。そっかー稔さんの恋も走り出してた。


雉真稔という人物は、誠実というよりとても聡い人だと思う。

幼い頃、きっと野球もやったけど向いてないことがわかっての切り替え早そうだし、楽器も音楽も、好きだけど親の反対を押し切ってまでしようと思わなかった。(実際、自分の城である大阪の下宿先にひとつも音楽のものは見当たらない。)英語に関しては、戦争に取り上げられたようなもんだけど、英語と、雉真の後継者として将来海外に行く事だけが全てだった。

岡山にいた時は周囲から常に雉真の跡取りとしての視線を感じ、仕事趣味人間な父親の敷かれたレールに黙って乗る。息が詰まってる事に気づきながらも親の期待に応えること。自分には、それしかできないとかなり早い段階で理解し、ずっと努力してきた。

そんな時に出会ったのが、弟と同じ歳の女の子。彼女は、自分の知らない事を教えてくれる。

ここで稔は、知識としては知っている様なことでも、実感として伴っていなかったことが多かった事に気づいたはずだ。自社製品を海外に広めたい稔に、顧客の事を想像する発想をくれたり(それまで雉真の製品使う人のことなんか考えた事もなかっただろう)

季節を大切にする和菓子屋さんで庭に花が咲き誇ってる家の子らしく、季節感あふれる手紙をくれて、そこで稔も学校までの道のりに咲く花の存在に気づいたのかもしれない。

同じものでも季節によって名前が違う、おはぎとぼた餅みたいに、今まで見ていたものの見え方が変わって色づきはじめたからこそ、聡い稔は岡山まで急行で追いかけた。自分には、弟のように自らの力で道を切り開く事はできないけど、安子と一緒なら自然と笑えるし、息ができる事を知ってしまったから。

だからこそ、別れを告げられてからの稔は、まるで光の届かない深い海の底を歩いてるようだった。

いつもの生活をこなしつつも、目の前は薄い膜がかかっているような。一人と、誰かと心を通い合わせた後の一人は違う。

祝言の相手として目の前に安子が現れた時、立ち去る父親の後ろ姿におじぎをした後、一度大きく深呼吸した時、やっと海の底から浮上した、様に見えた。戦争が二人を結び、また引き離す。

それでも、安子の前にいる新婚時代の稔は雉真の跡取りでもなく一人の青年として年相応の姿をみせていて、心の底からよかったなーと思えたんだけど…

 

え、てか、稔さんてこの三世代物語、ただの初恋の思い出どろこかめっちゃ重要人物だった?三度目のびっくりだよ。

ただいま出征中な稔には、30や40歳になっても、学生服を着て海外に行って欲しい。彼にはあの格好がめっちゃ似合っている。

経営は勇ちゃんに任せればいいよ、のんびり海外で歩く広告塔になろ!

学生服着た稔さんなら、その場にいるだけで、きっと向こうから声かけてくるよ。


君のその素敵な服、どこで売ってるの?って。